ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 太田守信、BLOW-UP!『欲望』撮影中! | main | MU『欲望』エントリーしました!(15分ノーカット演劇動画コンテスト『QSC2』) >>
2013.09.27 Friday

ツリメラのCD『アイズ・ワイド・シャット』ライナーノーツをハセガワアユムが執筆!

 



【告知】わたくしハセガワアユムがツリメラ(赤澤ムック、葛木英、岡田あがさの三人組!)のCD『アイズ・ワイド・シャット』ライナーノーツを執筆致しました。こういう仕事も板に着いて来たような(笑)なんでもやるよ、俺は。

9月27日今夜19:30〜六本木でライブ! よろしければ是非。
プロデューサーがMU『JUMON(反転)/便所の落書き屋さん』に怪演してくれた小林タクシーくんです。彼が全力投球でアイドル????をプロデュースしてます。

実は、MUにはゆかりのある方たちばかり。出てもらってます。葛木英ちゃんは『相思相愛確信犯』、岡田あがさちゃんは『死んだ赤鬼/戦争に行って来た(反転)』に出演。赤澤ムックは、なんと僕と同じ桐朋学園演劇科の同期です。俳優養成する学科なのに、劇作家が豊作だった32期です(笑)ライナーノーツ書くにあたって、スタジオでみんなと久々に逢ったけど、みんな変わらず優しくて、おじさんは嬉しかったよ。ふふふ。どうぞよろしくー。
肉食系女子を虜にするツリメ系女子“ツリメラ”とは - NAVER まとめ






下北沢ヴィレヴァンにもあるみたいですよー!



[ライナーノーツ 〜女優たちの偉大なる課外活動〜]

text ハセガワアユム(MU)

 TSURIMELA(ツリメラ/吊女羅)は、岡田あがさ、葛木英、赤澤ムックらが、変名(愛称)を用いて参加しているボーカルユニットである。演劇界で 活躍する女優たちが「暗黒パフュームやりたいね」なんてツイッターで戯れたことから産まれたと聴いたら、あなたはどう思うだろうか。そして、「覗き部屋」 公演という背徳感とイタズラ心が混じるコンセプトで活動するZOKKYの小林タクシーがプロデュースする<偶像崇拝ユニット>(※筆者は広義でアイドルと 受け止めている)だと聴いたら、あなたはどう思うだろうか。結論から言うと、両者の思惑が結実し特異な化学変化が起きたデビュー盤となっている。

 まずジャケットや公式サイトを見て戴いても判る通りSッ気たっぷりな3人である。デビュー記者会見の動画でも判る破天荒さやキツめなビジュアルだし、身 近なアイドルという面持ちよりも「セレブやラグジュアリーがテーマ」というゴージャスさ、さらに全員が「ツリメ」というコンセプトがある。そもそもこの 「S度全開なコンセプトはどこから? タクシーの性癖?」と、全員に訪ねたけど不明だったし(笑)と、冗談も絡めつつ、もとは<メデューサ>というユニット名の案があり、そこからタクシーが<KARA>のパロディの響きで<TSURIMELA>がいいと、転がって繋がって行く。

 近年、僕が作詞を手掛けた小劇場発アイドルで、<38mmなぐりーず>という子たちがいる。演劇とアイドルのクロスオーヴァーを狙うという視点では、ツ リメラと近しい。「ZOKKYのプロモーションのためにと始動したツリメラだけど、やれるだけ本気でやって、アイドルファン、または音楽ファンまで取り込 んで演劇に戻って来れればいいというビジョンがある」とタクシーが語るように、アイドルファンと並列に音楽ファンまでを視野に入れている。キッチュな可愛 らしさをコンセプトにしている38 mmなぐりーずとは、また別に、こういうヴァリエーションもあるよ、と楽曲の提案が見える。ダンスチューンという基調はありつつも、「かわいい」よりは 「かっこいい」を見据えて、山口百恵や中森明菜、ウィンクなどから見え隠れするダークな影の魅力を混ぜた。そこが本ユニットの最大の化学変化であり、魅力 であると言えるだろう。

 アルバムは、イントロダクション1曲、インタールードを挟みダンスナンバーが3曲。そしてボーナストラックと、その構成の妙も一本の芝居のようだ。軽く 紹介すると、ハイヒールの硬質なリズムとオーケストラが鳴り響き、劇場公演のアナウンスを模して「豚に、命じます。携帯電話、PHS、アラームつきの時計 など音の出る機器は、まわりの豚の精神を撹乱する効果があるため、電源を切ることを禁じます」って、なにごとかと心が乱される序曲『奴隷制が復活するって 本当ですか?』。そして3人の、凛とした声、甘い声、しなやかな声が重なるダンスナンバー『女王陛下のシークレット・サーヴィス』で幕を開けると、次は明 るいイントロやボーカルエフェクトから「暗黒のパフューム」というアイディアが昇華されたであろう『アイズ・ワイド・シャット』。前述したウィンクのよう なメロディが浮かび「寂しい」「熱帯魚」など歌詞に引用する時点で確信犯なのだろう。明るいのに陰鬱とした艶かしさが貼り付く新食感。インタールードは、 白豚だの黒豚だのをわざわざ英語で罵るフレーズが繰り返しサンプリングされる『豚に新宿』。箸休めという位置だが、Mでもない僕もお気に入り。催眠効果で もあるのだろうか(笑) そしてラストは真骨頂というべきか、いわゆる中森明菜meetsエレクトロニカと称したくなる『セックスと嘘とビデオテープ』。 エロティックかつ閉塞感のある歌詞にダンスの躍動感が絡まり、一瞬ゼロになってイノセントが見える瞬間がある。ボーナストラックは、数年前に岡田あがさが ヴォーカル担当したZOKKYの看板曲をリミックス。『ZOKKY Premier -TSURIMELA MIX-』として、ツリメラのメンバーがコーラスで加わり間違いなくパワーアップしている。

 さてさて、そのような化学変化を辿る途中、数カ所に固有名詞の提示や指摘があるように、またタイトルそのままが何かの引用であるかのように、あらゆるラ インやタイトルも、そしてこの判り易く噛み砕いたライナーノーツ(の依頼)も、すべてツリメラの罠だと思っている。誰もが知っているフック、誰かが思い入 れをしているフック、誰もが持っている性癖までフック(!??)にして、まずは捕らえて引きずり込もうとしている。思えば業界でミステリアスかつ売れっ子 な3人が、歌って踊るって段階でそれはもうデカイ釣り針だ。「ライブで奴隷ダンサーを公募したら、レベルの高い奴隷が来てしまった」とか(どういう意 味!?)、「衣装はゴスな感じではなく、CAみたいな」という噂が飛び交うなか、いよいよライブハウスでのデビューライブが迫っている。ナマで動く彼女た ちが、甘くて大きな罠として輝くのを、僕もそっと目撃しようと思う。あ、これってもうすでに大きな「覗き部屋」なのかも。


(ハセガワアユム)
コメント
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Powered by
30days Album